TOEICにはリスニングパートとリーディングパートがあり、両方100問ずつ問題があります。
TOEIC600点を目指そうとしている人で、一度でもTOEICのリスニングテストを受けたことがある人は、かなり絶望したのではないでしょうか。
早い…
何言ってるか分からない…
えっ、もうこの問題終わり…?
そんなあなたが知るべきは、「音声変化」という概念です。
ネイティブが英語を話すときは、私たちが知っている英語の発音とはかけ離れた発音をしているため、私たちの耳では、そんな音を聞いたことがないので、認識することができません。
これが、リスニングができない人がまず知るべき内容です。
ネイティブの発音方法を知らないと英語を聞き取ることができない!
まずは音声変化を学ぼう!
目次
TOEIC600点を取るにはリスニングを重視した方が良い
TOEICで600点を取るためには、リスニングとリーディングのどちらを最初に注力すべきか?
断然、リスニングです。
(完全に英語の初心者は、最低限の英単語と中学レベルの文法知識から学ぶ必要があります。)
なぜ、リスニングに注力すべきかというと、リスニングは正解したときの点数の換算率が高いからです。
リスニングとリーディングを同じ数だけ正解したとしても、リスニングの点数の方が高く計算されます。
以下の点数換算表(一部抜粋版)を見てみましょう。
リスニング | リーディング | ||
素点 | 換算後点数 | 素点 | 換算後点数 |
71 – 75 | 320 – 390 | 71 – 75 | 310 – 390 |
66 – 70 | 290 – 360 | 66 – 70 | 280 – 365 |
61 – 65 | 265 – 335 | 61 – 65 | 250 – 335 |
56 – 60 | 235 – 310 | 56 – 60 | 220 – 305 |
51 – 55 | 210 – 280 | 51 – 55 | 195 – 270 |
出典:公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 3
このように600点を取るには、だいたい60%の正答率が求められるのですが、同じ正答数の場合、リスニングの方が点数に換算されたときに高い点数が出るようになっています。
合わせて、TOEICが公開している受験者の平均点を見てみましょう。
リスニング | リーディング | 合計 | |
平均点 | 322.7 | 255.7 | 578.4 |
実際に公開されているデータから類推しても、リスニングの方が点数が高くなる傾向にあります。
このようにまずは、リスニングを攻略していった方が効率的に600点に到達できます。
リスニングを克服する6つの音声変化
では、リスニングをどのように攻略すれば良いのでしょうか?
それには、まず「音声変化」という概念を知ることが第一歩です。
TOEICのリスニング問題は、英語圏のネイティブが発音する音声で構成されています。
ネイティブの発音は、私たちが知らない発音で、英語を話しています。
まずこれを知らないと、到底ネイティブの英語を聞き取ることができません。
私たちは、知らない音は聞き取れないのです。
どんな音声変化があるのかを見ていきましょう。
音声変化1 : 短縮 – 2つの単語が1つになる
「短縮」は2単語が、1つになって発音されるときに登場します。
主語とbe同士がくっついたり、助動詞と否定語がくっついたりします。
これは、文字でも見たことがある人が多いと思います。
I’m あいむ
won’t うぉんと
shouldn’t -> しゅどぅんと
音声変化2 : 連結 – 隣の音同士がくっつく
単語の末尾が子音で、続く語の頭が母音である場合に登場します。
come on カム オン → かもん
picking up ピッキング アップ → ぴっきんなっぷ
in a car イン ア カー → いなかー
音声変化3 : 脱落 – 発音されない
単語を1単語で発音したときには発音される音が、2単語を連続して発音したときには発音されなくなることがあります。
some more さもぁ
get tired げったいあーど
that’s right ざっつらい
音声変化4 : 同化 – 2つの音がくっついて別の音になる
隣り合う単語同士によって、発音の仕方が変化することがあります。
has to be はすたび
have to be はふたび
going to be がなび
音声変化5 : 弱形 – 小さく発音される
文章の中で重要度が低い単語は、小さく、弱く発音されることがあります。
be動詞、接続詞、冠詞、前置詞などが、弱く発音されます。
your hat ゅぁはっと
at dinner ぁっでぃなー
after the class あふたー d(でぃ) くらす
音声変化6 : 「ら行」化
t が母音に挟まれたときや、t の後ろに l があるときは、t の音が柔らかくなり、舌が口蓋に軽く触れて出る「ら」に近い音に変化します。
a little girl ありるがーる
I did it あいでぃりっ
put it back ぷりっばっ
音声変化を知ればあとはトレーニングあるのみ
音声変化については、覚えるというよりは、このように発音されるんだと知ることが重要です。
まず、概念を知らないと一生、その音を聞き取ることができません。
概念を知ってから、具体的な勉強を進めていきましょう。
音声変化を知った後は、「シャドーイング」と「ディクテイション」をやってリスニングの勉強を進めます。
もちろん、最終的には模擬試験で練習しますが、まずは基礎を固めましょう。